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☆☆☆グリーンワルト財団・第17期奨学生・モナ・マイラーさんの第 5 回レポートです☆☆☆

グリーンワルト財団の奨学生としての最初の1ヶ月は、日本での生活に慣れ、滞在先のこの地域を知り日本文化にゆっくりと馴染んでいくためにあります。また2ヶ月目は、言語習得に重きが置かれるようになり、そして3ヶ月目の最後には日本中への旅が始まります。最高時速320kmを誇る新幹線のおかげで、大阪→東京間はわずか2時間半での移動が可能です。

東京に到着して始めのうちは、想像していたほどにはそう緊張もしませんでしたが、それは私がそれまでの3ヶ月間大阪にいて日本の滞在に既に慣れていたことも関係している様に思いました。しかし東京滞在1日目を終えると、非常に大きなこの都市故に、その全貌が掴めないと感じ始めました。至るところに超高層ビルが立ち並んでおり、自分自身がどれだけ小さな存在であるかを感じさせます。東京は実際に自分がその地に赴き、どう感じるかを体験するに尽きる場所ではないかと思います。というのも、私の感想を長々と書いたところで、その印象を確実にお伝えすることはとても難しくするばかりだと思うからです。

私が幼少期から魅了されてきたことの一つに、相撲の世界があります。実は次の相撲シーズンは私がドイツに帰った以降にしかスタートしないという事実を知って、とてもショックを受けていました。けれども幸運にも、インターネット上でとある東京の相撲部屋で個人的に稽古を見せてもらえるチケットを見つけたのです。相撲のルールというのは、至って簡単です。戦う2人のうちの片方が、直径約5メートルの土俵 の枠外の床についてしまったら、もしくは足以外の身体のどこかが床に触れてしまった時点で、試合はすぐに終了となります。相撲の試合というのは、時に一瞬の攻撃によってとても酷く嫌なものになることもあります。よくあることの様でしたけれども、突然に顔から流血してしまった相撲取りの方もおられました。およそ40人もの私たち見学者の誰もが、驚かずにはおれないといった表情をしていました。

2時間の相撲の稽古見学が終わると、150kgを超える相撲取りの方が突如私に話しかけるために隣に立っていたので、とても驚きました。東京の超高層ビルの中に立っていた小さな自分の様にも感じました。皆様にも是非一度、こうした伝統的な日本の武道を見に足を運ばれて、それぞれに印象をお持ちになる機会を得られることをお勧めしたいと思います。(そういえば、まれにですが女性の相撲取りの方もいらっしゃる様です!)

次の目的地は、楽しみという観点では少なくなりますが、でも私は日本に来たからには一度は訪れなくてはならない場所だと思っています。

”リトルボーイ”と名付けられた原子爆弾は、1945年広島に、それからそのすぐ後には長崎に投下されました。10万人もの人々がそれによって即座に命を奪われました。命を落としたそのほとんどが、軍人ではなく一般の市民でした。1945年の終わりには、13万人にまでその被害が広がりました。完全に新しく復興された広島という街に到着した中で、原爆記念碑と広島平和記念資料館だけが、1945年の原爆投下を思い起こさせます。

広島平和記念資料館では、怒ることや良識について疑念を抱くことすら分からなくなるほどですが、同時に自身の健康と安全性に感謝の意を感じずにはいられなくもなります。そのすぐ近くに位置する宮島に着いて始めて私は、戦争のむごい狂気に触れたことで取り乱した心を、少しばかり鎮めることが出来ました。

今日なお原子爆弾が存在することは、我々人類は全く何も学んでいないのではないかと思えてしまいます、広島の平和祈念資料館を訪れた後で、どうしていいのか分からず恥じ入る気持ちに苛まれ、そしてただただ”悲しい”の一言に尽きます。