☆☆☆グリーンワルト財団第22期奨学生・フィリップ フォン ウーズラー君の第2回目レポートです☆☆☆
私が日本に来てから1カ月が過ぎ、すでに滞在の3分の1が過ぎ去りました。この2週間は、最初の2週間よりもさらに早く過ぎてしまいました。ようやく少し涼しくなりましたが、本格的な秋はまだ始まっていません。
私は数百万人が暮らすこの街で、自然が少し少ないことに気づきました。緑地も少ないし、自然の中に出かける機会もほとんどありません。ですから丹波篠山への小旅行は本当に嬉しかったです。丹波篠山は大阪からバスで1時間半ほどの兵庫県にある小さな町です。そこへ向かう道で私は、初めて日本の風景を見ることができました。窓の外を眺めるのがとても忙しくて写真を撮らなかった事は残念でしたが。丹波篠山到着後、私達は要塞と大変素晴らしい陶芸展を見学しました。もちろん、ここでもおいしい昼食を頂きました。
(丹波篠山での昼食)
(篠山城にて)
この2週間のもうひとつのハイライトは、井川さんと神戸の高校訪問し、その後の市内観光をした事でした。井川さんは駅まで迎えに来て下さり、私達は10分ほど後に学校に到着しました。クラスは約25人(女子24人、男子1人)の16、17歳の生徒達から成り、彼らは喜んでキャーキャー言いながら私を教室に迎え入れてくれました。授業の内容は、生徒たちが質問を用意しておいて、私が一人ずつに声をかけると彼らはそれをドイツ語で質問する、というものでした。その後、生徒たちは順番にドイツ語の本から会話を読んでくれました。
私達の集合写真とそれぞれの生徒との自撮り写真を撮った後、私は生徒達からの親しみに満ちた「愛しています」という言葉と共に彼らとにお別れを告げました。
それから井川さんは神戸の街と印象的な植物園を案内してくださいました。神戸はとても美しい港町で、南は海に、北は小高い山々に囲まれています。私は木々が秋色に染まる頃、ここをぜひとももう一度訪れるつもりです。
もうひとつの素晴らしい体験は、ドイツワインの夕べでした。そこには約36人が集まり、それぞれのコース・メニューに合ったドイツワインを試飲しました。一つずつのワインについて説明され、最後にはちょっとしたクイズまでありました。素晴らしかったのは終始、個人的に通訳して下さる方がおられた事です。
この素敵な夜の後、2人の親切な日本人が私を日本ではとても人気のあるカラオケに誘って下さいました。ドイツと違うところは、ここでは自分の小さな部屋を予約して、そこで誰にも邪魔されずに歌ったり飲んだりできる事です。残念なことにドイツ語の歌は1曲しかありませんでした。(ロックバルーンは99)
(ドイツワインの夕べ)
毎週金曜日、私は大阪市内中心部にあるDZGO(ドイツ語学校)の“ドイツ語ラウンジ”に行っていますがそこではドイツ語を学んでいる日本人のグループがいろいろな話題について話しています。
ここで私は、日本では政治の話題がほとんど取り上げられないことを学びました。特に若い世代において、政治の話題はしばしば争いに発展することがあり、そういったあらゆる対立が避けられています。さらに、若い人が年上の人と議論するのは失礼だと考えられています。日本の若者は非常に政治に無関心で、どうせ何も変わらないという感覚を持っている人が多いようです。
(友人達とのカラオケ)
(DZGOドイツ語ラウンジ)
最初の1カ月はあっという間に過ぎ去りました。ここでの生活はさらに快適になり、手厚くもてなされています。新しい人たちと知り合うことや、すでに知っている人たちと会う事、それはいつも私にとっての喜びです。ようやく秋が始まるこれからの時期が楽しみでなりません。